水素材料先端科学研究センター

研究部門

トライボロジー研究部門

燃料電池自動車や水素インフラで使用される機器では、軸受、バルブ、シール、継手など水素中で作動する接触摺動部品が多く使われています。一般に摩擦やO摩耗などの材料表面で起こる諸現象は雰囲気ガスの影響を受け、水素中の摩擦り係数、摩耗量、転がり疲れ寿命などは大気中とは異なります。したがって、水素中で作動する機器の性能や寿命、信頼性を確保するためには、水素中のトライボロジーを正しく理解する必要があります。
 トライボロジー研究部門では、各種合金、コーティング材、高分子材料、ゴム材討料などの常圧水素中、高圧水素中のトライボロジー特性データを取得して機器開発に貢献するとともに、トライボ界面で起こる諸過程と界面の性質の変化や、接触部の力学的変化のメカニズムを解明し、将来の水素機械システムの信頼性に貢献する、水素トライボロジーの基礎確立を目指した研究を行っています。

高圧水素インフラにおけるトライボロジー要素

高圧水素インフラにおけるトライボロジー要素
部門長 杉村 丈一
部門長 杉村 丈一

活動概要

2013年に水素材料先端科学研究センター長に着任し、水素トライボロジー研究部門長を兼任している。2017年からは産業技術総合研究所の産総研-九大水素材料強度ラボラトリーのラボ長を兼任。研究と教育ではトライボロジーと機械設計の分野に従事している。表面粗さが関与する潤滑機構や表面損傷機構の解明を目的として、これまで潤滑摩耗におけるなじみ過程、表面トポグラフィーのモデリング、摩耗粉形態解析による状態診断の研究、表面粗さによる油膜の形成と破断の機構、非定常弾性流体潤滑、複数突起による表面の変形と破壊の機構などに従事してきた。現在は、水素雰囲気におけるトライボロジー、表面構造のモデル化、摩耗となじみ過程、シールの物質移動機構、グリース潤滑機構などをテーマとして研究を行っている。